国王と王国全土を霊的に守護する 最高神女(ノロ)
聞得大君(きこえおおきみ)
 15世紀

古琉球(第二尚氏王朝時代)
黄金時代を築いた名君(15世紀中頃〜16世紀中頃)
 琉球王朝第二尚氏三代目 尚真王の治世下。聞得大君を最高位とする王国の神女組織が整備された。そこでは聞得大君は国王を霊力によって守護する役割と王国の繁栄、五穀豊穣、航海安全を祈願する存在として位置づけられた。その地位には国王の妹など王族の女性が就き、琉球全土の祝女(ノロ)に君臨して琉球王朝最大の聖地、斎場御嶽での様々な儀式を執り行った。初代聞得大君は尚真王の妹(月清)で、以来、その制度は国王の王母や王女がその職に就き一八七九年(明治十二年)の沖縄県設置に至るまで約四百年近く続いた。尚真王以降の徹底した王権への政治権力の集中と聞得大君への宗教権力の集中は祭政一致の巧みな制度として政権運営の車の両輪となって世界史にも希な王朝の長期政権化を可能にした。

画 喜屋武 千恵
監修 井上 秀雄(沖縄県立芸術大学名誉教授)
企画 JCC美術部

収録: 絵で解る琉球王国歴史と人物 第2巻