うむくじしりしりー
秋の季節に入ると、うむをばーきに何杯も買い込み、保存食のうむくじを作るのが習わしだった。農家では毎年のことだから、家族の役割分担も決まっている。若い娘や男の子は「うむくじしりー」を手に、芋を金だらいに摺り下ろす。摺ったままではドロドロの白い液体だが、あんまーたちがそれをメリケン袋を開いた風呂敷に流し入れ、さらに風呂敷の四隅を結んだ結び目に棒を通して、グルグル絞り込む。桶に溜まったデンプン液の上水を汲み捨てたら、白いデンプンをひらばーきに移し、白い塊になるまで天日に干す。デンプンが乾いたら、一斗缶に入れて出来上がり。これを二、三缶作るのが普通だった。芋を掘ってくる者、洗う者、摺り下ろす者、残った搾りカスを丸めて石垣に干す者、奥座敷に鎮座して煙管をプカプカやりながら、子守りするのは、うふすーたんめー。一家の大事業だった。