ガマでパマナ帽を編む女達

親友のあんまーは、ガマで娘さんたちにパナマ帽の編み方を教えていたので、よく学校帰りに三人くらいで連れ立って寄った。黒砂糖や芋煉やしーくわーさーなど、たくさんのおやつがあって、それがお目当てだった。ヤカンの湯呑み茶碗もあった。美味しいものばかりだったからよく食べ、よく飲んだ。時々、崖下の細い道をでっかい籠を担いだおじさんが上がって来る。編み上がったパナマ帽を集め、材料を置いていくのだ。ついでに、みんなのおやつも置いていく。集めたパナマ帽は、大阪の工場で漂白して商品として出すということだった。当時、ガマは湿度が高くて体に悪いと、出入り禁止のお触れが出ていたが、パナマ帽を編むのには湿気があるほうが原料がちぎれなくていい。それに娘さんたちの家を一軒一軒自転車で回って集めるより、おじさんにとっては効率がよかったのだ。