尚巴志王は、琉球が三国に分かれていた三山時代に生まれ、琉球統一を成し遂げた英雄である。
佐敷按司の子として誕生し、若い頃から才気に溢れ剛胆な人物であった。またその身長が五尺にも満たなかったため「佐敷の小按司」とも呼ばれた。
尚巴志は。琉球国中山王の武寧を滅ぼし、父を中山王に据えて第一尚王朝を開いた。首里を王都として整え、貿易で国を富ませ、ついには北山王・南山王も下して一四二九年に初めて琉球を統一した。
国相 懐機は、明国から派遣された人で、尚巴志の右腕となって覇業を助け、琉球の発展に大きく寄与した人物である。今も残る首里城外苑の龍潭池や長虹堤を造るなど、数々の事業を指揮した。
四五〇年続く琉球王国の礎は、尚巴志と懐機によって築かれたのである。